会社の顧問弁護士は、株主代表訴訟で取締役の代理人になることはできません。

法律上禁止されているわけではありませんが、理屈上、会社の顧問弁護士が取締役の代理人になるのは、おかしいのです。

株主代表訴訟では、株主が訴えを提起していますが、株主は、あくまでも会社の代わりに取締役に責任を追及しています。

そのため、株主代表訴訟は、会社対取締役個人という構図になります。

したがって、会社側の弁護士である顧問弁護士が取締役の代理人をするというのは、図式に反してできません。

ただし、訴訟手続上は、会社が取締役側に当事者として加わることもできます(訴訟参加といいます)。

これは、株主代表訴訟の内容から見て、取締役の経営判断にミスがないなど、会社が取締役に対して責任を追及するのがおかしい(=株主代表訴訟が提起されるのがおかしい。むしろ、会社も取締役と一緒になって、取締役を守りたい)というケースに行われる手続です。

この場合には、会社の顧問弁護士と取締役個人の弁護士が一緒に歩調を合わせて訴訟活動を行うということもあります。