高校野球の「カバーリング」「バックアップ」に学ぶ、企業危機管理

前回の投稿から間が空いてしまいましたね。

1週間いただいた夏休みが終わってしまいました。昨日から事務所は営業を再開しております。
とはいえ、まだまだ夏休みの後遺症からか、難しい単語が書かれた活字を見たくない状態です。

私、夏休みは実家に帰りはしますが、しかし、実家は電車で30分の距離なので、年がら年中立ち寄っていたりします。
そのため、お盆の中心は里帰りではなく、むしろ、高校野球です。
毎年、年間100試合以上は高校野球、大学野球、社会人野球を見ているので、高校野球、甲子園を、毎年楽しみにしています。
今年は、小学生(学童野球)の日本一を決めるマクドナルド・トーナメントを神宮球場で見てから、5泊6日と甲子園で高校野球三昧の日々を過ごしました。

高校野球の何が魅力かについては語り尽くされていますので、私がどういう目線で見ているかについてお話ししたいと思います。

1つは普通の野球好きとして選手の素材と試合展開を見ています。
もう1つは、これが仕事とも重なる「危機管理」的視点での高校野球観戦です。

高校野球と危機管理、何が関係あるの?と思われるかもしれません。
実は、大いに関係します。

典型的なのが「バックアップ」と「カバーリング」です。

たとえば、ノーアウトランナーなし。バッターが1・2塁間の方向にセカンドゴロを打った。
この時に、ピッチャーがベースのカバーに入っているか、キャッチャーがバックアップに入っているか。
「危機管理」の意識があるチームは、「ファーストが離塁しているのを想定して」ピッチャーがカバーに入っていますし、「セカンドの暴投を想定して」キャッチャーが全力でバックアップに入っています。
反対に「危機管理」の意識がないチームは、そういったプレーがいい加減であったりします。

指導者に「危機管理」の意識ができているからなのか、選手に「危機管理」の考え方が身についているからなのか。
どういう理由であれ、そうした「危機管理」的プレーができているかをチェックするのが楽しみです。
結論から言うと、「危機管理」的プレーができているチームは強いです。勝ちあがります。
高校野球、大学野球、社会人野球と上がって行くにつれ、「危機管理」的プレーは徹底されています。

翻って、これを企業活動にあてはめてみると、役員や従業員に「危機管理」の意識がある企業は、ミスが発生してもミスが大きくならない。
役員や従業員の「危機管理」の意識が低い企業は、ミスが発生するとミスは大きくなる。

まずは、日常の企業活動で「バックアップ」「カバーリング」ができているかだけでも、チェックしてみては、いかがでしょうか。

顧問弁護士・顧問契約のメリット

いよいよGWが明けてウィークデーが始まりました。
そこで、今日は、いつものニューストピック中心の記事と趣向を変えて、「顧問弁護士」「弁護士との顧問契約」についての記事を投稿します。
リニューアル前はホームページの一コンテンツとして書いていた内容に、若干、手を加えました。

「スポット」型法律相談と「顧問契約」型法律相談

企業が弁護士に法律相談する方法には、「スポット」型の法律相談と、「顧問契約」を結んでいる顧問弁護士との法律相談とがあります。

「スポット」型法律相談

「スポット」型の法律相談とは、企業が弁護士に相談したい案件があるたびごとに弁護士とその都度契約をし、その案件限りの法律相談するという方法です。
たとえば、弁護士に相談したい内容はあるけれど、相談したい案件ごとに弁護士を変えたいというような場合に適しています。

そういった意味では、「スポット」型の法律相談は、「ある特定の案件に限って、その案件の分野に強い弁護士に相談したい。日頃は、弁護士に相談したい案件は他にない。」というように、会社から弁護士に相談したい内容と機会が限定されている場合に適した法律相談の方法です。

顧問弁護士との「顧問契約」に基づく法律相談

「顧問契約」を結んだ顧問弁護士との法律相談とは、企業が毎月一定額の顧問料を弁護士にあらかじめ支払い、その顧問料の範囲内で、顧問弁護士にいつでも法律相談することができるという方法です。

多くの会社は、「法律相談」以前に、単に弁護士の意見を聞きたいだけという場合が多いのように思います。弁護士に法律相談して、相談の結果次第では訴訟を行うことまでも検討しているという状況は少ないのではないでしょうか。
実際、当事務所の場合、顧問契約を締結している会社から連絡いただくことが多いのは「この契約書を簡単に目を通してもらって、弁護士の立場から、一言、法律的なアドバイスして欲しい」「取締役会での経営判断に当たって、弁護士の立場から参考意見を聞きたい」と、法律の専門家である弁護士の立場からの意見を聞きたいという法律相談です。
このような「一言でいいので、法律的なアドバイスして欲しい」「弁護士の立場から意見を聞きたい」という場合は、「顧問契約」型の顧問弁護士による法律相談が適しています。

費用面では「顧問契約」が、実は、お得

「顧問契約」型の顧問弁護士による法律相談は、料金がスポット型の法律相談に比べて割安になるというメリットがあります。

「スポット」型の法律相談の場合、弁護士との相談に時間がかかればかかるだけ、あるいは弁護士による作業量が増えれば増えるだけ、会社が弁護士に支払う報酬が加算されます。
弁護士が請求する法律相談料は、訴訟以外の場合には「タイムチャージ制」になっていることが多いです(事務所によっては訴訟の場合もタイムチャージになっていることもあります)。

タイムチャージ制というのは、1時間あたり○○円と値段が決まっていて、相談時間、作業時間に応じて、○○円が加算されていく方法です。
たとえば、「スポット」型の法律相談に基づいて弁護士に契約書の作成を依頼する場合には、(「弁護士との法律相談に要した時間(企業から弁護士に対する契約の趣旨の説明)」+「弁護士が契約書の作成・修正に要した時間」)×タイムチャージ料 がかかる、という仕組みになります。
法律相談料が1時間だとしても、弁護士が契約書の作成に3時間を要したら、(1時間+3時間)×タイムチャージ料(15分あたり10,800円)=43,200円、が発生します。

なお、当事務所は、契約書、内容証明、意見書の作成などの場合には、一つの文書を作成する業務を委託したという扱いにして、タイムチャージによる加算ではなく、1件あたり5万円(税別)~で費用をご請求することにしています(作業内容によって増額することもございます。)。

これに対して、「顧問契約」型の顧問弁護士による法律相談の場合、事前に支払った顧問料の範囲内であれば、自由に何度でも顧問弁護士に法律相談をすることができます
たとえば、当事務所では、毎月54,000円の顧問料をお支払いただいた場合には、毎月合計2時間までは自由に何度でも顧問弁護士として法律相談をすることができます。
畏まった相談から、ちょっと意見を聞きたいという場合まで、合計2時間までは電話、メール、会議などを自由に行えます。
もし、この2時間すべてを「スポット」型の法律相談で行おうとすれば、4時間×タイムチャージ料(15分あたり10,800円)=43,200円を支払わなければなりません。

費用面で考えると、実は、「顧問契約」の方がお得なのです。

「法律相談」の内容・質の充実度では、「顧問契約」が、ずっとお得

以上のほかに「顧問契約」型の法律相談には、次のメリットが考えられます。

【顧問弁護士のメリット1】いつでも相談できる

「スポット」型の法律相談の場合、 あるいは初めて弁護士に法律相談をする場合には、会社は、弁護士を探し出し、法律事務所に電話やメールをし、法律相談(会議)の予約をしなければなりません。
その結果、弁護士の調整がつかない場合には、電話やメールをしてから法律相談が行われるまでに、1週間くらいあいてしまうこともあります。
しかし、これでは、その1週間のうちに、会社が法律相談しようと考えていた危機やリスクが拡大してしまうということもあります。

これに対して、「顧問契約」を結んでいる場合、会社は、会議という形で法律相談を行わなくても、いつでも、顧問弁護士に電話やメールで相談することができます。
「顧問弁護士に相談したいことができたから、ちょっとメールしてみよう」「顧問弁護士の意見を、ちょっと電話で聞いてみよう」と思えば、いつでも、相談できるのです。
たとえば、社長や役員が取引先に訪問している商談中に疑問が生じたら、その場で顧問弁護士に電話して、法律相談を受けられます。
つまり、会社としては、社内に気になる危機やリスクが発生したときに、いつでも、顧問弁護士の法律相談を受けることができます。

「いつでも相談できる」というのは、危機管理・リスクマネジメントのもっとも重要なポイントの一つです。

【顧問弁護士のメリット2】誰でも相談できる

「スポット型」の法律相談の場合、弁護士に法律相談をするためには、弁護士に相談に行くこと、弁護士に支払う相談料などについて社内での稟議・決裁を経なければなりません。
また、弁護士に法律相談に行くためには、社内の法務担当者が同行しなければならないといった会社もあります。
そのため、法律相談するというだけでも、多くの手間や時間がかかってしまいます。

しかし、「顧問契約」を結んでいる場合には、会社から弁護士に対して毎月顧問料という形で法律相談料が事前に支払われているため、法律相談をするたびに、そのような社内稟議・決裁を経る必要はありません。
また、顧問弁護士への法律相談も、電話やメールだけで簡単に済ませることが可能です。
さらに、法務担当者が不在であったとしても、会社の中の誰でもが法律相談をすることができます。
営業で問題があった、支店や営業所で問題があったというときに、法務部担当者が不在でも、営業や支店・営業所から直接、相談することができます。
そのため、会社としては、社内に気になる危機やリスクが発生したときに、誰でも、顧問弁護士の法律相談を受けることができます。

「誰でも相談できる」ことも、危機管理・リスクマネジメントのうえで、もっとも重要なポイントの一つです。

【顧問弁護士のメリット3】 気軽に相談できる

「弁護士は敷居が高い」ということが、よく言われます。
その敷居の高さ故に、会社として、弁護士に「ちょっと意見を聞いてみたい」「専門家として相談にのってほしい」と思うことがあったとしても、「訴訟になるほどの重大なケースではないし、まだ裁判になるかどうかもわからない」と考えて、弁護士への相談を躊躇してしまう。そんなことがあるのではないでしょうか。

しかし、「顧問契約」を結んでいる場合には、顧問料の範囲内であれば、自由に、何度でも、顧問弁護士に相談することができます。
「ちょっと契約書に見てほしい条文がある」ということや、「取引先に出すアナウンス文書の文面について、法律の専門家としての意見を聞きたい」ということまで、自由に相談することができます。
裁判である必要はありませんし、裁判になるほど重大なケースである必要もありません。 法律問題かどうかがわかっている必要もありません。

弁護士と顧問契約を結ぶと、俄然、「弁護士の敷居は低く」なります。

【顧問弁護士のメリット4】会社の状況に応じたアドバイスを得られる

「スポット」型の法律相談の場合、会社と弁護士とが初対面のことがあります。
また、弁護士が、相談に来ている会社の存在や内情をよく知らないことがあります。
そのため、会社は、法律相談を行う前に、弁護士に対して、会社の概要や業務内容の案内から始めなければなりません。

しかし、「顧問契約」を結んでいる場合には、日々の法律相談を通じて、会社と顧問弁護士とが相互をよく知ることになり、両者の距離は縮まります。
その結果、顧問弁護士は会社の内情をよく知るようになるため、会社は顧問弁護士からその会社の実情に応じたアドバイスやコンサルティングを受けることができるようになります。
「会社のトップがワンマンなので、この問題を、どのように説明していったらいいでしょうか」「社内の根回しは、どの人から順序よく接していけばいいでしょう」という、会社勤めならではの相談をして、そのアドバイスも受けられるのです

会社の実情に沿ったアドバイスを法律の専門家である顧問弁護士から受けることができることは、危機管理・リスクマネジメントの最も重要なポイントの一つです。

【顧問弁護士のメリット5】素早い対応を期待できる

顧問弁護士に法律相談した場合には、顧問弁護士による素早いレスポンス(応答)を期待することができます。
会社経営者が経営判断をしていく中で「顧問弁護士にちょっと相談したい」と考える状況や、法務担当者が「顧問弁護士の意見を確認したい」と考える状況は、弁護士の素早いレスポンスを求めている場合がほとんどだと思います。顧問弁護士からの素早いレスポンスが得られることは、日々の企業経営にとって大きなメリットになります。
顧問弁護士から素早いレスポンスを得られることは、会社にとっては、目の前に起きている(起きつつある)危機やリスクを早急に管理することができることを意味します。
顧問弁護士による「素早い対応」 は、まさに、会社の危機管理・リスクマネジメントの核心となるポイントです。

なお、アサミ経営法律事務所では、電話・メールで相談を受け付けた場合には、原則として、遅くとも24時間以内に、何らかの応答をすることを心がけています。

【顧問弁護士のメリット6】社外に対する信頼を得られる

会社が取引先と交渉する場合や紛争に巻き込まれた場合に、経営者や担当者が「私は『・・・』と思う」と自分の考えを取引先に説明するのと、「顧問弁護士に意見を聞いていた」「顧問弁護士によると法的には『・・・・』だということだ」と弁護士の意見として対外的に説明するのとでは、取引先に与える信頼感が異なります。
「顧問弁護士に聞いてきた」という一言だけで、あなたの会社は、取引先から「この会社は顧問弁護士がいるのか」「弁護士が専門家としてそういっているなら仕方がない」と信頼されることになるのです。

もちろん、ビジネスの場での解決ということで、法律論がそのまま紛争解決の基盤になることはないかもしれません。
それでも、「法的に優位な立場にあるから、この紛争解決に向けて譲歩してもいい」というスタンスで取引先に接するのと、「法的な優位な立場にあることを知らないまま、お得意先だから紛争解決に向けて譲歩せざるを得ない」というスタンスで取引先に接するのとでは、問題解決の落とし所も変わってきます。

【顧問弁護士のメリット7】社外との交渉・紛争解決がしやすくなる

メリット6とも関連でいますが、顧問弁護士に「いつでも」「誰でも」「気軽に」相談することができる結果、会社は、取引先と交渉しなければならないケースに直面した場合や、取引先との紛争に巻き込まれた場合に、顧問弁護士からのアドバイスを受けながら、交渉や紛争解決に望むことができます。
会社が交渉や紛争の当事者となって周りが見えないような状況に陥った場合でも、顧問弁護士が、交渉や紛争の内容を第三者としての立場から客観的に見つめ、的確なアドバイスをすることで、当事者ではできなかった冷静な解決ができるようになります。
危機管理やリスクマネジメントにおいて、最も重要なのは、当該会社以外の第三者が見たときに、その交渉や紛争解決が的はずれではないといえることです。
その意味で、交渉や紛争解決の際に、顧問弁護士の意見を聞くということは、会社の危機管理・リスクマネジメント上、必要不可欠な要素です。

【顧問8】法務コストを削減できる=法務のアウトソーシング

「コンプライアンス」という概念が浸透してきたこともあり、大手企業、特に上場企業では、法務部門・総務部門を強化しています。

その一方で、中小企業の場合、法務部門・総務部門にまで力を入れる余裕がないという企業が多いのではないかと思います。
そのため、中小企業では、社内で法律問題に直面したときに、専門の部署の担当者が問題を解決することは難しく、他の部署の担当者が他の仕事と掛け持ちで法律問題を解決するしかありません。
しかし、「顧問契約」を結んでいる場合、会社は、社内の法律相談を、顧問弁護士にアウトソーシングしてしまうことができます。その分、法務部門・総務部門の人材確保、人材育成にかける費用やコストを削減できます。
そのうえ、法律に詳しくない社内の担当者が直面した法律問題について調べている間に、顧問弁護士に相談して回答を得てしまえば、時間の節約にもなります。

また、顧問弁護士は、法律の専門家です。法律知識が中途半端な社内の担当者が間違った法的判断をするのであれば、社外の顧問弁護士に法律の専門家としての意見を聞いた方が確実で安心です。
顧問弁護士がいることは、法律に照らした判断を誤らないという意味でも、危機管理・リスクマネジメントのもっとも重要なポイントの一つです。

【顧問弁護士のメリット9】全国・どの業種でもOK

当事務所では、原則として、どのような業種の企業様でも、顧問弁護士就任のご依頼があった場合には、お引き受けいたしております。ただし、反社会的勢力と関係する企業、コンプライアンス違反から改善する姿勢が見られない企業との契約はお断りしております。

東京以外の企業でも、電話やメールが主な相談方法になること、場合によってはスカイプなどを利用したオンラインでの相談になることで構わないのであれば、顧問契約を締結し、顧問弁護士としての職務を遂行させていただいております。実際に、現在も、北は北海道、南は福岡、長崎から相談を受けています。

【顧問弁護士のメリット10】顧問割引制度が活用できる

当事務所では、顧問契約を結んでいる場合、裁判になった場合の着手金・成功報酬の算定にあたって、顧問割引制度を導入しています。

たとえば、「スポット」型の法律相談によって、訴訟を依頼された場合、原則として、着手金は請求額の5%相当、成功報酬は勝訴額の10%相当として計算しております。
しかし、「顧問契約」を結んでいる場合には、着手金・成功報酬を、スポット型の法律相談による場合の80%(20%割引)とさせて頂いております。

第三者委員会報告書を、弁護士が第三者委員会ガイドラインに則って採点・格付けするとか

人は、他人より優位に立ちたいとき、他人に対して点数をつけたがる。

司法修習時代にお世話になった裁判官と話しをしていたときに、次のようなことを言っていたのが、今でも記憶に残っています。
「かつての上席だった裁判官が書いた判決の内容を良いとか悪いとか評論したら、その裁判官から『人が書いたものに論評できるようになるとは、お前もえらくなったな』と言われた」と。

このエピソードが何を意味しているかというと、裁判官同士ってめんどくせっ、他人の書いた文章を論評できるのは、それ以上のレベルにあるというときだ、ということです。
もっとわかりやすく言えば、他人の書いた文章に点数を付けるときは、他人よりも上だと認められるときに限られるべきだ、と言ってもいいかもしれません。

何のことを言っているかというと、「第三者委員会報告書格付け委員会」なるものが設立され、日弁連の「企業等不祥事における第三者委員会ガイドライン」を作ったメンバーが、同委員会のメンバーになり、企業の不祥事発生後に第三者委員会が作成した調査報告書を採点し格付けし、Web上に公表すること、についてです(日本経済新聞平成26年4月21日(月)朝刊、ご参照)。

大規模な企業不祥事が発生したときに、社内調査だけで調査を済ませずに、第三者委員会という外部の者が調査を行う。
企業は、社長以下全員が、第三者委員会が行う調査に全面的に協力しなければならない。
第三者委員会が作成する調査報告書は、ただの免罪符になってはいけない。株主や消費者などに資するために中立公正な立場で調査報告書を作成する。

このようなガイドラインに書かれている内容や考え方自体は非常に良いと思いますし、それ自体は浸透されていくべきだと思います。
実際、第三者委員会としての調査ではなくとも、社内調査をして報告書を作成するようなときには、私も参考にしています(元々考えていることは同じ)。

しかし、第三者委員会が作成した調査報告書を、ガイドラインの基準に沿って書かれているかどうかを採点し格付けする、というのは筋が違う、と思うわけです。

簡単に言えば、同業者が書いた書面の内容を採点する、格付けする、ということは、同業者の仕事ぶりを採点することになるわけです。しかも、その採点基準は、自分たちが作ったルールに照らすという。
ちょっと踏み外しているのではないか、と思わずにはいられないのです。

では、自分たちが作成した調査報告書は誰が採点するのか(利害関係がある者は採点から外れると報道されているけれど、仲間同士でしょ?)。一切批判されないような出来なのか。
自分たちの作る報告書は完璧だという自覚がなければ、 同業者が書いた仕事ぶりを採点して格付けまでしてしまおうという発想にはならないのではないかな、と。

第三者委員会から実名で反論が来れば、そのままWebに掲載するそうです。
しかし、もし自分が批判される側の第三者委員会のメンバーであったとすれば、無視します。
だって、「同業者に採点される謂われはねえ」「反論するなり反応すればするほど、格付け委員会が注目される」でしょ。
「愛の反対は無関心」とマザーテレサがいうように、反論がある人は「無関心」でいるでしょう。

・・と、「第三者委員会報告書格付け委員会」についてはスタンスは反対ですが、せっかくWebができて第三者委員会の報告書が集約されるのであれば、少なくともデータベースとしては利用したいと思います(まだWebサイトできあがってないんですね。ググってもヒットしません)。
そこに掲載されている第三者委員会の報告書の内容が良いものか悪いものかは自分で判断しますので。

ブログの再開

事務所のホームページを全面リニューアルしました。
それと同時にブログを再開することにしました。

私が社外から研修やセミナーの依頼を受けられるようになったのも、新聞・テレビなどのメディアから取材をうけられるようになったのも、きっかけは、かつて作成していたブログの投稿が、セミナー主催企業や記者の方の目に止まったことからでした。

時を遡ること、2004年。
新しい物好き、好奇心の塊ということもあり、まだ、インターネット上でブログサービスが出始めた初期の段階で、さっそくブログを利用して、思っていたことを書き始めてみました。
当初は、インターネット上に企業危機管理やリスクマネジメントの観点での記事は、ほとんどありませんでした。
ましてや、弁護士がブログで自分の考えを発信するということは行われていませんでした(今では山のようにありますが)。

ちょうどその頃、松下製品リコール、JR西日本福知山線脱線事故、フジテレビ買収騒動、食品使い回し事件など、世間を騒がし、他方、企業の側からは見逃せない事件が相次ぎました。
その状況について、「世の中の見方はこういう声が趨勢だけれども、こういう見方もできるのではないか」「法律論が飛び交っているけれども、これはこういう意味ですよ」と、解説するつもりで、また一つの視点だけではないとらえ方もあるということを伝えるつもりで、日々、ブログを更新していました。
それを見た、メディアの方から取材や問い合わせが来るようになったのは、この頃でした。

ただ、ブログを始めて2年も経たないうちに、当時所属していた事務所内でパートナーに就任したこともあり、日々の忙しさに拍車がかかり、さらに、過労で倒れ仕事を離れていた時期もあり、徐々に更新できなくなり、仕舞いには完全放置・・。
最終的には、1年以上更新しない日が続きました。
一旦熱が冷めてしまったものを復活させるのは難しく、そこで、一度ストップ。
ブログを閉鎖しました。

その後、独立。

新聞やニュースを見ていると、ここ数年だけでも、オリンパス事件、大王製紙事件など見逃せない重大事件が相次ぎ、2013年末から2014年にかけても、ホテル食品産地偽装問題、研究論文問題、製薬会社研究結果虚偽表示問題、公正取引委員会による談合等告発、企業秘密海外流出事件など、企業危機管理、リスクマネジメントに関わる事件が連日のように報道されています。

こうした事件について、時折、企業危機管理・リスクマネジメントの立場からのコメントを見ることはあっても、多くは、ワイドショー的なおもしろおかしく取り上げる報道やブログが多かったように思います。
中には、「こういう見方もあるのか」と目から鱗が落ちるときもありましたが、ベースが企業危機管理・リスクマネジメントの立場で書かれたものではないので、なんとなく違和感、物足りなさもありました。
小保方さんの事件報道を見ていて、ノベルティスファーマの研究不正はホールディングスのトップまで辞任しているのに、理研はなんで会社対研究者という構図になっているのか。誰もそれを比較しようとしないのはなぜか、など。
この状況を見て、黙ったまま見すごしていて良いものか、企業危機管理・リスクマネジメントに積極的に取り組んでいる者として何も社会に発信せずにいて良いのか、という疑問が頭をよぎるようになりました。

そこで、「もう一度やってみようかな」と重すぎる腰を上げ、今回、事務所ホームページをリニューアルを機に、ホームページ内にブログを設けました(自分で作ったんですが、Wordpressって便利ですね笑)。

企業危機管理・リスクマネジメントに携わっている立場として、「企業側は、この事件を機に、こういうことをしないといけないのではないか」「この事件は、こういう見方もできるけれど、真相はどうなんだろうか」などと、自分なりの考えや疑問、問題提起を少しでも発信していけたらと思います。
時には、勉強不足故の、素朴な疑問を発信することもあると思います。

目標は毎日更新・・・ですが、そんなに時間を割けるわけはないので、可能な限り更新するということにしたい、と思います。